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皆さん、こんにちは! LOOB代表の小林幸恵です。 2021年7月3日、産業廃棄物処理業者でJICA SDGsパートナーでもある株式会社浜田様の寺田さんに誘われて、フィリピンのゴミ事情をお話しする機会を頂きました!寺田さんは、本業と並行して『ごみの学校』も運営している方です。 私の知識と経験が若い人にお役に立つなら、とお引き受けしました。 ごみの学校 ~海外のごみ編~「海外の先進事例と、途上国の現在地を知ろう!」この登壇のために調べたことを、今日は記事にします。『フィリピン、ゴミ』で検索すると、フィリピンの廃棄物管理についての現地の事情を正確に反映した日本語記事が少ないのです。主にフィリピン政府が出しているデータを日本語でまとめます。 (ただし、データは私がざっと読んでまとめただけですので間違っていたら申し訳ないです。この記事を読んでいる方は、大学でのリサーチ目的の方が多いと思いますが、転記禁止。必ずご自分の責任で原サイトから確認下さいませ。) ●フィリピンの法律と達成状況は? フィリピンの廃棄物管理の法律は、共和国法第9003号(固形廃棄物管理法)があります。 同法の施行から2021年1月時点でちょうど20年たちました。 同法で定められた4つのポイントで現在の状況を調べてみました。 ①フィリピン全体のリサイクル率: 同法では、2006年までに最終処分されている固形廃棄物の25%以上をリサイクルなどで有効利用し、3年間で引き上げることを定めている。 →リサイクル率目標50%に対し、___%。 ②全国市町村の衛生埋立場の建設状況 同法では、2006年までにオープンダンピング方式のごみ集積方法を停止し、衛生埋立方式への転換を定めている。 →20年で建設された衛生埋立場は189のみ。市町村の数の(1,634個)の8.6%。 (2020年12月、DENR発表) ③全国市町村の有功な廃棄物管理計画の有無 同法では、全国1,634の市町が『廃棄物管理10年計画』を国家固形廃棄物管理委員会(NSWMC)から承認を受けるよう定めている。 →2020年11月の時点で、1,634の市町の62%のみがNSWMCから承認を受けた。 ④バランガイレベルでの資源回収施設(MRF) 同法では、市町村の下部単位にあたるバランガイ(行政最少単位)でMRFの設置を定めている。 →全国42,000あるバランガイのうち、MRFを設置したのは32%(13,612) (NSWMC Report 2008-2018). *データ内容は必ずご自分の責任で調べて下さいね! 出典: https://www.denr.gov.ph/index.php/news-events/press-releases/2140-denr-aims-to-build-300-more-sanitary-landfills-by-2022 https://enptinio.com/statistics-philippines-solid-waste-management/ National Solid Waste Management Status Report [2008-2018] https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0956053X12002358 ●イロイロ市のごみ処理は? あくまで私が住んでいる地域の事例をベースにした私見です! ごみの学校に登壇するその日の朝に、自宅からすぐ出たところにあるごみステーションの写真を撮りました。 イロイロ市では、J. S. Laysonという民営のごみ収集業者に委託され、 週7で休むことなく200台以上のごみ収集車が市内のごみステーションを巡回している。 ●イロイロ市の廃棄物処理の段階は? 世界の廃棄物処理を大きく4段階に分けると以下のようになります。 (詳しくはJICAの世界のごみの現状を知るをご覧ください)イロイロ市の処理方法は、2016年にオープンダンピング方式から衛生埋立処理になったので、『2の環境保全』の段階になります。LOOBは2007年から『スモーキーマウンテン』の地域住民支援を行っていますが、衛生埋立になってからは、オープンダンピングで頻繁に発生していた火災やモクモクがなくなりました。なのでスモーキーマウンテンと呼ぶのはもう相応しくないのが現状です。 またイロイロ市はごみ処理場がありますが、車を30分も走らせ隣の町にいくと、『1の公衆衛生』の段階でごみ収集さえない自治体がまだたくさんあります。一方、マニラやセブではごみ発電の計画も進んでいるので、『3のごみ削減と3R導入の段階』になっているのでしょうか。これについては私も詳しくなくてまだ調査が必要です。
【①市民の分別の意識】 イロイロ市に20年間住んできた中で思うのは、市民のごみや資源に対する意識はさほど変わらないということ。生活の中でコカ・コーラのデポジット制度は昔からあるし、鉄くずやプラスチック等の有価物は庭先に貯めておいて、ある程度の量になったらリサイクル業者に売るということを多くの市民が実践しています。しかし、多くの市民は、生ごみや家の周りの落ち葉や枯れ葉をリサイクル可能なペットボトル等とごちゃまぜにごみステーションに置きます。せめて分別してくれれば、ごみ処理場で有価物を分別してリサイクルしてくれている方々の衛生面が改善されるのですが。 市民レベルの分別はまだまだ進んでおらず、バナナの皮などのオーガニックごみ と有価物である白いプラスティックが混在している。 【②衛生埋立場で環境負荷の軽減】 一方、イロイロ市カラフナンごみ処理場は、この20年間のうちに、オープンダンピング方式から衛生埋立場への転換を実現しました。カラフナンごみ処理場の全体のエリアは26ヘクタールで、そのうち3.3ヘクタールが衛生埋立場となり、埋立地底部に遮水処理を施した構造となっているそうです。2.5メートルのごみの上に1メートルの土をかけ(x2回)それを5層まで繰り返すことで、35メートルの高さまで埋め立てる予定。2019年調査時で2層目だったのですが、あと5年くらいでこの衛生埋立場のスペースは満杯になってしまうそうです。現在のイロイロ市のごみ排出量は1日310トン2トントラック150台分になります。 衛生埋立場にはなったもの、未分別の廃棄物が投機されるため そこにウェストリサイクラーが集まる様子は20年前と同じ。 【③スカベンジャーからウェストリサイクラーに】 20年前はスカベンジャーと呼ばれ、昼夜関係なくごみ処理場内に入って有価物を回収していた方々は、現在は住民組織が作られ、年齢規制や作業時間の統制などが進みました。呼び方もスカベンジャーから、ウェストピッカーとなり、現在はウェストリサイクラーと呼ぶようになっています。この呼称の変化は、社会的なイメージやステータスにも大きく影響を及ぼすと思いますので、NGO団体も単に貧困者のスカベンジャーと呼び続けるのではなく、ウェストリサイクラーが資源の循環を担っている大切な職業であることを多くの市民に認識していく役目があると思います。市民が家庭内できちんと資源を分別することで、資源循環の促進と、ウェストリサイクラーの衛生・収入向上ができるはずです。ちなみにイロイロ市ではウェストリサイクラーは自らの住民組織でチームで仕事をしており、イロイロ市や民間業者に雇用されてはおらず、収入は回収した有価物の量と値段による出来高制となります。この点でも、衛生埋立場の開設が終わったイロイロ市が次に進めることは、市民のごみ分別教育と並行して、ウェストリサイクラーの雇用制度の確立じゃないかな、と思っています。 10年以上、アップサイクル製品を作り続けるカラフナンの女性たち 日本はごみが80%近くが焼却されており、リサイクル率は20%程度。リサイクル先進国といわれるドイツではリサイクル率が60%。一方で、途上国ではごみ処理には課題が残されている地域が多く、日本のような先進国からごみが輸出されているという背景もあります。 世界全体で見た際のごみの流れや課題を学び、グローバルな視点から日本と海外諸国との差に何があるのか?どのように今後変えていくことができるのか?この記事で現在地を知って、未来を創っていくきっかけにして頂けたら嬉しいです。 LOOBではイロイロ市の分別やリサイクルの普及に向けて、ユース世代を中心に啓蒙活動を行っています。 フィリピンのごみ問題、LOOBの活動に興味が出た方は、ぜひこちらの動画をご覧くださいね!! (こちらの動画はイロイロ市民への啓蒙をメインにしたもので、自治体の処理場管理者の方のインタビューあり)
by loobinc
| 2021-07-07 00:05
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