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NGO LOOBの活動をフィリピン現地スタッフがお届けします!
by loobinc
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日本人が知らないこと
今日はイロイロ市から車で1時間半くらいのところにあるランブナオというところに行ってきました。
来夏に早稲田の学生がワークを実施するかもしれないので、それの下見です。
ランブナオに行く途中、ある町を通りました。
そこは戦時中アメリカ軍の司令基地があったところで、日本軍もそこまで攻めていました。
少し山に入るとフィリピン人ゲリラ軍も潜んでいたそうで、その町はかなりの激戦地だったようです。
旧日本軍の司令塔の横を通り、そんな説明を受けていると、自然と鳥肌が立ちました。
なんだか、その時の様子がありありと想像できてしまったから。

たとえば東京に行って、「ここは戦時中大空襲があって何人もの人が犠牲になったんだよ」って話を聞いても、実際リアリティを持って想像することはできません。
だってそこには過去とつながるものが何もない。
超高層ビル群、交通渋滞、華やかな若者たち・・・
でもフィリピンはちょっと違う、てかかなり違う。
もちろん立派な家や多少整備された道路はあるけれど、今にも倒れそうな家や、崩れかけた教会、裸同然のこどもたち・・・
そんな光景から半世紀前の戦争を想像することは、そんなに難しいことじゃない。
内陸ののどかな町に、コンクリート打ちっぱなしの「司令塔」が残されているだけで、そこは十分すぎるほど「戦地」だったことを物語っていました。
日本ではそんな場所めったにないと思う。
あの広島の原爆ドームを初めて見た時の感覚に似てるかも。
知ってたけど感じたことのなかった「事実」を突き付けられた感じ。
日本人はアメリカと戦ったことはもちろん知ってるけど、フィリピンでも戦ったということはあまり知られていない気がします。
反日感情を持っているフィリピン人もいるのです。
日本人にとっては思い出したくない、語り継ぎたくない歴史かもしれないけれど、
フィリピンやほかのアジアの国々を植民地化した歴史を持っていることを忘れてはいけないと思います。

ランブナオでは2つの小学校を見学しました。
ひとつは小学校3年生まで受け入れている不完全校で、教室は一つしかなく1~3年生までの66人の児童を一人の教師が見ているそうです。
4年生になると近くの完全校に転校しなければなりません。
そこに一つでも教室ができれば教員の数も増やせるようですが、いまのところめどは付いていないみたいです。
椅子や机も絶対的に足りていないし、ひとつの教室も66人が「学ぶ」ためには狭すぎると思いました。
もう一つの小学校は完全校だけど教室が足りてなくて、また水源が雨水しかないのだそうです。
だから乾季になるとこどもが水を持ってきたり、水くみに行ったりします。
日本の小学校では水道(しかもきれいな水)が絶対にあって、休み時間の後や体育の後などはがぶがぶ水を飲むのが当たり前。
そういった光景がこの国の小学校にはないんだなぁと改めて思いました。

この国はやっぱり途上国で貧乏な国です。
政府が持っている絶対的に少ない予算を何に使うのだろう。
小学校もろくに建っていない町がある一方で、マニラにもイロイロにも新しい立派な空港が建てられました。
資金源が何かとか地方財政がどうとかはよくわからないけど、学校のようなすぐに利益にならない建物を建てるためにお金を使えるようになるまでは、表面的な発達でしかないんじゃないかなと思います。
国のお金が底辺部の人たちにも行き渡るためには、小学校建設が一番確実だと思うんだけど。
そもそもそういう気がないのかしら・・・

by loobinc | 2007-12-23 16:54
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