LOOB JAPANのChikaさんがイロイロを訪問してくれました。
そのときの様子を3回シリーズでお届けます!
第1部 <タラバハンの再来訪>
2008年11月9日(日)午前9時頃、私たちはイロイロ市にあるLOOBハウスを出発した。いつものようにバンはジャンや幸恵さんと陽気な仲間達の賑やかなジョークで浮かれていた。バンからパン・ボート、パン・ボートからまたバンへと乗り換え、ギマラス島タラバハンへ向かう。
道中、ひとりまたひとりとフィリピン人ボランティアを乗せて、車中はますます狭く、隣の人と密着しながら揺られる。限られたスペースで肩を寄せ合うこの感じが心地よい。くだらないことを言い合いながらゲラゲラ笑う。いつもながら、この空気がますますタラバハンに向かう道中の気分を盛り上げてくれる。
わたしが初めてLOOBのワークキャンプに参加したのは、2002年の夏だった。もう6年も昔の経験になるが、あの時過ごした時間と感じた気持ちはいまも胸の中でリアルに再生できる。
遠く日本で想えば、タラバハンの日差しを思い出しては切なくて、胸が苦しくなってしまうほど、愛しい思い出。今より多感なあの時期に、あんなに温かい人たちに触れてしまったおかげで、わたしは今も暇をみつけてはまたタラバハンを訪れてしまう。わたしにとってタラバハン訪問は夏休みの帰郷だ。そこはいつ訪れても夏だし、ホストファミリーの愛情が温かい。
わたしは勿論、母国である日本も、そこに住む自分の家族も大好きだけれど、異国に無条件で自分を受け入れてくれるところがあるということは、理屈ぬきに幸せなことだと思う。再訪するたびに、ホストファミリーが涙を流してわたしを抱きしめる。
こんなことをされては、また帰らずにはいられないに決まっている。
感傷に浸っているうちに、バンはいよいよ緑と土ばかりの道へと入っていく。元気な子どもたちの声が聞こえたと思ったら、そこはすでにタラバハンだった。
ようやく、わたしの故郷に帰ってきた。
(続く。。)